僕の初海外旅行は19歳の時です。
今回は、その海外へ行くきっかけになったストーリーを書きたいと思います。
ファッションデザイナーを目指していた過去
さかのぼる事20数年前、僕が高校生17歳のときのお話。
高校受験で、頭も良くなかったし運動神経も良いとは言えなかった僕が
唯一好きだったのは絵を描くこと。
中学の頃みんなから絵が上手いと言われる事が多かったので
これが僕の特技だと思ってデザイン科のある学校を受験、無事に受かることができた。
でも中学生の時の延長線上の感覚でいた僕にとってそこは甘くない場所だった。
みんなデザインが好きで集まったツワモノばかり。
絵が上手なんて当たり前の世界。
僕は、クラスメイトが、みんな才能ありすぎて愕然とした。
同じことをやっていても、僕がみんなに勝てる事はない。みんなと同じ環境では花が咲かない。
身をもって体感、痛感した僕は、
『それではどうしたらいいか』『自分にできる事は何か』を考えることにした。
デザインといっても幅が広い。みんなが目指していないデザイン。
当時自分は服が好きだった。
だったら、大好きな服をデザインして自分を表現していこうと考えた。
授業では無かったファッションデザイン。
でも僕はファッションデザイナーになる事を目標掲げ、独学で服を学びデザインし作っていきました。
当時はインターネットも携帯電話もない時代なので情報は全て自分が動いて集めるしかありません。
古着の服を分解し縫い直して、どんな風に服が作られているか、この角度にするとこうなるとか高校生ながら一生懸命、夢中に服を作っていました。
阿倍野SOHOというデザイングループに所属し壁画やお店の内装に絵を描くバイトをしたり街で面白いデザインの古着を探したり常に自分のアンテナを張っていたと思います。
高校3年生の時、カジカジというファッション雑誌に協力してもらい、読者に同じような夢を持っている仲間を募ったところ、たくさんのレターが僕のもとに届きました。
『自ら発信してやりたいことを伝える』ということを覚えたのは、きっとこの時。
今の僕の原点になっています。
その時集まったいろんな世代の仲間達とストリップ劇場を貸り切ってファッションショーを企画。
それが大盛況で次もしたいと仲間たちと話し合い
心斎橋のバーや心斎橋にある島の内教会で次々とファッションショーを開催して、大好きな自分の世界を広げていきました。
夢を追いかけて上京そして挫折
高校卒業前でしたが、日々出会う大人の人たちとの交流が刺激的すぎて、学校もろくに行けず高校の成績も悪く卒業も危ういレベル。
しかし、その時出していたコンペで大賞を受賞し、高校も無事卒業。
この大賞で自信がつき、それをきっかけに、僕は東京で活動することにしました。
当時の僕には奨学金をもらってまで大学に行くという選択肢は僕にはなかった。
ずっとデッサンとデザインの勉強をしていた僕には東京で活動すること以外、視野に入っていなかったんだと思う。
自分のデザインする服をアピールするために片手にミシンを抱えて上京。(期待と不安と自信を胸に)
しかしながら、東京での生活はそんなに甘くありませんでした。
1年活動しましたが、高校生の時とは違う世間の荒波に揉まれ、自分をうまく表現できず、最終的にはどうしたらいいかわからなくなってしまいました。
これが人生で1番の挫折。
人生の転機
そんな時、尊敬するアパレルの先輩に言われた一言が僕の人生の転機になりました。
『リュウサイ君、
君は、まだ18歳だ。
あなたが見ている世界はすごく小さい。
あなたが悩んでいることも、この広い世界からしたらすごく小さな悩み。
何をそんなに悩んでいる?
18歳で人生を決める必要はないよ。
今の君に必要なのは世界へ旅に出ること。
日本を離れ世界へ飛び立って、いろんな国の人々と出会い文化を体験し、いろんなことを感じ吸収したうえで本当に自分がしたいことを考えたらいい。
たくさんいろんなことを経験して,それでも服が作りたかったら作ればいいし違うことをしたくなったら違うことをすればいい。
これをしないといけないと思い込んで人生をすすむ必要はないんだよ。』
この言葉は僕に大きな衝撃を与えました。
今、人生を決める必要はない。
僕に必要なのは世界へ旅に出ること。
世界をこの目で見る事。
この出来事がきっかけで
僕はすぐに荷物をまとめ東京を去る事にしました。
「この目で世界を見てやろう!!」
そして旅に出る。
目指すはフランスのパリ。
神戸港から船で中国の天津へと向かい、目的地ファッションの都フランスのパリを目指す。
約1年のユーラシア大陸横断の旅の始まり。
今のようにネットで情報が手に入らない時代。
英語も出来ない。頼るは自分の感覚のみ。
コンパスと地図を片手にフランスを目指す旅。
これが僕の人生初海外旅行でした。
まさかこの時からずっと旅を続ける人生になろうとは。この時の僕には想像もできません。
パリから何故インドになったかは
またいつか書くことができたらと思います。
最後まで、読んでくれてありがとうございました。
僕が主催している世界へ旅に出る企画で一緒に旅をしてみたい人募集しています。